エリミネーションダイエット

by MatsudaTateki
エリミネーションダイエット

エリミネーションダイエット

エリミネーションダイエットは「食物不耐性」と呼ばれる食物を摂取後に有害な反応を引き起こすと考えられる食品または食品群を除去する食事プランのことです。 一定期間の間、特定の食品グループを排除してアレルギーや消化器疾患の検出、または特定の成分に対する反応の調査を目的として行われます。Elimination=除去するという意味から普段食べているものから引き算するアプローチの食事療法です。
体がうまく許容できないと思われる食品を食事から削除することで、特定の食品や食材が過敏症やアレルギーを引き起こしているかどうかを判断するのに役立ちます。ある食品または食品のグループを一定期間、食事から取り除き、症状を追跡するために食事日記をつけます。このダイエットは、専門家の指導のもとで行われることが大切です。

事例:高ヒスタミン食

バイオハッカーズポッドキャストEP21「食事で脳をハックする」では脳にとってNG成分9項目の中で高ヒスタミン食を紹介しました。ヒスタミンへの耐性には個人差があり不耐症の方もいます。遺伝子検査などで生まれつきの耐性を調べることもできますが、自宅で試行錯誤する場合はエリミネーションダイエットをお勧めします。

高ヒスタミン食

  • 新鮮でない肉や魚

  • 前日の残り物など

  • 燻製食品

  • 発酵食品

  • 赤身の魚

  • 熟成されたチーズ

  • 貝類

  • ドライフルーツ

  • アボカドなど

ヒスタミン放出の原因と報告されている食品リスト

  • アルコール
  • バナナ
  • トマト
  • 小麦胚芽
  • パパイヤ
  • チョコレート
  • 柑橘類
  • ナッツ類(特にクルミ、カシューナッツ、ピーナッツ)
  • 食用色素およびその他の添加物
    個人によってアレルギ反応は変わってきます。体が耐えられないと思われる食品を普段の食事から取り除き、体の反応を観察します。その後アレルギーがあると思われる食品を1つずつ再導入し、反応を示す症状がないかどうかを調べます。 期間は5~6週間で、腸が敏感な人、食物不耐性の人、食物アレルギーの人が、どの食品が自分の症状の原因になっているかを特定するために行います。 エリミネーションダイエットは膨満感、鼻づまり、下痢、便秘、吐き気といった様々な症状を緩和することが報告されています。 自分の体がうまく受け付けない食品を特定できたら、それを食事から取り除いて、今後、不快な症状が出ないように予防できます。
    上記の高ヒスタミン食を除去するエリミネーションダイエットは季節の変わり目に出てくるアレルギー症状、くしゃみ、鼻水など毎年悩まされている方が試してみる価値があるかもしれません。保険がきかない自由診療でアレルギーテストをする余裕がない人は食事療法で自身の身体の変化を観察することは無料でできます。

    除去する食品リストと期間

    お腹の膨張感
    最初の2−3週間は症状の引き金になると思われる食品を除去します。 不快な症状を引き起こすことで有名なアレルギー食品だけでなく、自分の体が許容できないと思われる食品も除去します。
    •     グルテン
    •     乳製品
    •     卵
    •     大豆
    •     トウモロコシ
    •     ナッツ類
    •     落花生
    •     貝類
    •     人工保存料、着色料、香料
    •     砂糖
    •     イースト
    •     アルコール類
    •     特定の香辛料やハーブ

    注意: 除去する食品の正確なリストは、除去食の目的や目標によって異なるため、医療専門家に相談する必要があります。
    この段階で鼻づまりなどのアレルギー反応や不調が食品によるものなのか、それとも他のものによるものなのかを判断することができます。もし、2~3週間、食品を除去しても症状が消えない場合は医師に相談するのが一番です。
    次の段階は除去した食品をゆっくりと食事に戻す再導入の段階です。 各食品群は、症状を確認しながら、2-3日かけて個別に導入する必要があります。注意すべき症状には、以下のようなものがあります。
    • 発疹や皮膚の変化
    • 関節の痛み
    • 頭痛または偏頭痛
    • 疲労感
    • 寝つきの悪さ
    • 呼吸の変化
    • 膨満感
    • 胃痛または胃痙攣
    • 排便習慣の変化
    ある食品群を再び取り入れたときに症状が出ない場合は、食べても問題ないと判断し、次の食品を試しましょう。 しかし、上記のような症状が出た場合は症状が発症する原因となる可能性がある食品かもしれないので、その食品を食事から取り除く必要があります。 この期間はおおよそ5〜6週間かかります。 多くの食品群を一気に除去する場合は気をつけましょう。あまりに多くの食品群を除去すると、栄養不足になることがあります。

    エリミネーションダイエットで食べていいものリスト

    • 柑橘類を除くほとんどの果物
    • ナス科以外の野菜
    • 穀物(米、ソバ)
    • 肉類と魚類、鶏肉、ラム、サーモンやマス 、青魚
    • 乳製品の代用品 ココナッツミルクや無糖のライスミルクなど
    • 脂肪や油: コールドプレスオリーブオイル、亜麻仁油、ココナッツオイルなど 飲み物
    • 水やハーブティーなど スパイス、調味料など、ブラックペッパー、ハーブ類とスパイス(カイエンペッパーとパプリカを除く)、アップルサイダービネガー

    エリミネーションダイエットの計画は通常、新鮮な野菜や果物、グルテンフリーの全粒穀物、健康的な油(アマニ油、アボカド油、マカデミアナッツ油、胡麻油など)、脂肪の少ない赤身、鶏肉などのタンパク質、乳糖を含まない牛乳などで構成されたシンプルな食事プランになります。

    参考文献:

    1. Meyer, R., Godwin, H., Dziubak, R. et al. The impact on quality of life on families of children on an elimination diet for Non-immunoglobulin E mediated gastrointestinal food allergies. World Allergy Organ J 10, 8 (2017). https://doi.org/10.1186/s40413-016-0139-7
    2. Waserman, S., Watson, W. Food allergy. All Asth Clin Immun 7 (Suppl 1), S7 (2011). https://doi.org/10.1186/1710-1492-7-S1-S7
    3. David TJ. Anaphylactic shock during elimination diets for severe atopic eczema. Arch Dis Child. 1984 Oct;59(10):983-6. doi: 10.1136/adc.59.10.983. PMID: 6541895; PMCID: PMC1628850.
    4. https://www.webmd.com/allergies/allergies-elimination-diet

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