Biohacker's Podcast #34 "お酒はほどほどに” アルコールの代謝・NADとの関係・肝機能をバイオハック

by MatsudaTateki

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エピソードの要約

00:00:00 親の意見と冷や酒は後で効く・ワイン無しの食卓は花の咲かぬ畑の如し・ぶどう畑と美人は手がかかる

00:01:27 アナウンスメント「七美さんのクラファン」

00:02:41 干城のアナウンスメント「2023年の要約」

00:10:20 本日のテーマ「お酒はほどほどに」

00:14:52 アルコールの代謝「NADとの関係」

00:18:38 肝臓が優先すること「アルコールの分解」

0022:02 最悪のレシピ「脂肪を代謝できない」

00:23:57 お酒を飲む時間帯「これだけは避けるべき」

00:26:06 お酒との付き合い方「パターンや戦略を考える」

00:33:23 ちょとのお酒は体に良い?「生理学以外の利点」

00:35:14 飲む前に飲む「食前カクテル」

00:38:47 バイオハッカーのレシピ「二日酔いリカバリーシェイク」

00:43:12 お酒の話から血糖値の話へ「24時間監視する」

00:46:19 今年を振り返る「2023年はどうでしたか?」

00:55:56 来年に向けて「番組へのリクエスト」


Co-host:若山七美

Showノート

対談中に話した話題

  • 干城と七美さんの法人向け日本初ウェルビーイング> セルフハック

本エピソードで取り上げた記事や内容のリソース・文献・引用

      食事をしてからアルコールを摂取すると、栄養成分の種類に関わらず血中アルコール濃度のピーク値が低下します。これは食事によって胃から小腸へのアルコールの排出速度が遅くなるためです。空腹時にはアルコールは十二指腸で吸収されるのに対し、食事後は吸収速度が低下するからです。
      また、食事後のアルコールのAUC(Area-Under-Curve 時間-濃度曲線下面積)やバイオアベイラビリティも低下しています。これは腸や肝臓での第一通過効果の増加に起因すると考えられます。
      空腹時と食事後の差は個人差があるものの、通常、空腹時はアルコールは完全に吸収されますが、食事後は約65-70%のバイオアベイラビリティになります。

      アルコール摂取が人間の脳と体に及ぼす影響に関する一連の研究から、重要な発見が報告されています。これらの研究はアルコールがどのようにして脳の構造や機能、さらには体全体に影響を与えるかを詳細に調査しています。

      1. 脳構造への影響: アルコール摂取は脳の容積、特にグレーマターの体積に負の関連があります。これは、一日に1〜2単位のアルコールを消費する人々においても明らかであり、飲酒量が増えるほどその影響は強まります。アルコールの消費は脳の前頭葉、側頭葉、海馬など特定の領域において顕著な影響を及ぼします。

      2. 腸-肝臓-脳軸の相互作用: 長期にわたるアルコール消費は、腸の微生物群に変化をもたらし、腸の透過性を高め、全身的な炎症を引き起こします。これにより肝臓の機能が影響を受け、脳の健康にも影響を及ぼす可能性があります。アルコールによる腸内細菌の不均衡は、アルコール性肝疾患の発症と進行に寄与しています。

      3. アルコール耐性と依存症: アルコールに対する耐性はアルコール使用障害の重要な指標です。耐性は、繰り返しのアルコール曝露によって発達し、神経伝達物質系における変化が関連しています。耐性のメカニズムはアルコール依存症の進行を理解する上で重要です。

      4. 若年成人における脳皮質の厚さ: 若年成人における飲酒量と脳皮質の厚さの関連性を調べた研究では、特に前頭葉の脳皮質の厚さが飲酒量と反比例することが示されました。この関連性は主に男性において顕著です。

      5. アンドロゲンからエストロゲンへの変換: アルコールは男性ホルモンから女性ホルモンへの変換を促進する可能性があります。これは特に男性の健康に重要な影響を及ぼす可能性があります。

      これらの研究はアルコール摂取が脳の構造や機能、さらには体全体に及ぼす様々な影響を明らかにしています。アルコールが引き起こすこれらの変化は中年期や高齢者の脳の健康に特に重要な意味を持ちます。また、アルコールによる腸内環境の変化が肝臓疾患や脳の障害にどのように影響するか、そのメカニズムの解明が求められています。お酒はほどほどにしましょう。


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